[連載中] ヒューマン・コネクション【21】
なぜ、シリコンバレーの熱狂は「3日」で冷めてしまうのか
先日、日本からビジネススクールの社会人学生、そして理工学部の院生からなるフィールドラーニングに、講師として場を共にする機会をいただきました。
シリコンバレーという、唯一絶対の正解がない、自らの道を切り拓く生き方が求められる象徴ともいえる地で、皆さんが最初に直面したのは、スキルの不足ではありませんでした。それは、正解を求め、誰かの評価に依存してしまう「自分」への違和感だったと思います。
私の講演で最も意識したのは、彼らのコンフォートゾーンを壊すこと。
賢人の言葉を並べるのではなく、自らの苦い経験を添えて絞り出した教訓、そして、彼らの中で何かが崩れ、何かが生まれ変わるような耳の痛い「問い」を続けること。そうして1時間、真剣に向き合い続けました。
帰国後、彼らから届いた言葉は、その思いが確かに伝わったことを感じさせる私にとってギフトそのものでした。以下は、一人の学生が寄せてくれたフィードバックです。
ケインさんの話で響いたこと
①「正解のない問い」を自ら立て、意志をもって問い続けること
② 努力は夢中に勝てない
③ 101日目:本当の差は “その次の日” に生まれる。101日目は、覚悟と習慣が試される瞬間。
企業の育成責任者や担当者の皆さんが日々直面している研修という「非日常」が、現場という「日常」に戻ると3日で風化してしまうという課題。
意識の希薄化が始まる3日の壁を乗り越え、行動が自律的な習慣へと変わる100日の節目。そのさらに先、熱狂の余韻が完全に消え去った「101日目」に、彼らがどんな当事者として立っているか。 研修というイベントをゴールにするのではなく、その日常の景色から逆算した育成デザインこそが、今、多くの組織に求められているのではないでしょうか。
ある生徒が、「ケインさん、5月にみんなで101日目のミートアップを計画しているんです。」と知らせてくれました。嬉しかったですね。シリコンバレーの魔法が解けた後の日常で、彼らがどんな「足跡」を残しているか。彼らから更なる変化を感じることが今から愉しみです。
5月の日本帰国の折、次世代リーダー育成において、単なるインプットを「一生モノの行動変容」へと変えるための設計思想に悩む方々と、ぜひ深く対話してみたいと思っています。直接の繋がりが無い方でもこちらからメッセージください。