[New]「3」の法則
米国では、秋の収穫と一年の恵みに感謝を捧げる感謝祭(サンクスギビングデー)を迎えました。家族でターキーを囲んで穏やかな時間を過ごすひと時。豊かな「収穫」を目の前にすると、ふと、そこに至るまでの長い日々に思いを馳せることがあります。
どんな豊かな実りも、最初からそこにあったわけではなく、日々の小さな積み重ねが作り出したものと考えると、今の当たり前の日常は当たり前でないことに気づかされます。
今日は、元来怠け者で長続きしない質の私が、お守りのように大切にしている「3」の法則について綴りたいと思います。
魔法の数字「3」
幼い頃から「3」という数字が好きで、何かを始めるときには自然と“3”をゲン担ぎにしてきました。大人になり、三日坊主の自分に嫌気がさした時、ふと子どもの頃のその数字が救いになりました。
“3日続けば、3週間続けられる。3週間続けられれば3ヶ月、3ヶ月続けば3年続けられる”
そんな自己暗示をかけ、ハードルは低く、できることからでOK、迷ったらやるという緩いルールで、始めてみたのです。
「繋がり」
この法則を信じて続けてみたことは、振り返ればすべて「人との繋がり」という宝物になっていました。
例えば、息子の誕生を機に始めた「日々のメッセージ」。 まずは3日、と思って書き始めましたが、気づけば 3333日。将来息子にプレゼントするための記録でしたが、離れて暮らす両親にもシェアすることで、孫の成長を共に喜ぶ架け橋となりました。
米国赴任時には、新しい仲間に自分を知ってもらいたいと「心に響く言葉」の配信を始めました。 これも気づけば 丸3年、749回。過去の賢人たちの言葉は、時に異国の地で奮闘する自分自身への叱咤激励となり、それを受け取ってくれる同僚たちとの心の距離を縮めてくれました。
そして、米国駐在を夢見て8年前に挑んだ 3ヶ月間の禁酒。この達成は14kgの減量と、何より「赴任の切符」という大きなチャンスを運んできてくれました。「3」を積み重ねることで得られたのは、単なる達成感だけではなく、周囲の人々との絆だったことを、振り返ってみて改めて感じます。
3 x 3 x 3アプローチ
最近、「Intentional learning in practice: A 3x3x3 approach」という記事を読み、学習手法を知りました。
① 何を(3つの目標) ② いつまでに(3か月) ③ 誰と(3人の他者)学ぶか。
そう定義し取り組むことで、学びは習慣化するというのです。「3」という数字のリズム、そして「誰かと共に」という要素。読んで思わずニヤっとしてしまいました。シンプルだからこそ続き、続くからこそ、人生に変化をもたらしてくれるのかもしれません。
続ける人、1人
最後に、自分の心が折れそうになった時、いつも呪文のように唱える言葉があります。著作家・中谷彰宏さんの言葉です。
「したい人、10,000人。始める人、100人。 続ける人、1人」
今年も残すところ1ヶ月足らず。来るべき新しい年に向けて、まずは「3日」から。 続ける人、1人を、一緒に目指してみませんか?